New Wonder (“Chu Berry” Series I:1914~1924 Series II:1924~1930)
有名なテナーサックス奏者の名前を愛称に持つこのモデルは、以下の現代には無い幾つかの革新的な機能を備えていました。
Rolled Tone Holes:他の主なサックスはトーンホールを引上げ加工で製作されていますが、このモデルは音孔をフルートの様に先端をカールさせることでエッジでの革切れを起こし難くする効果をもたらします。
Microtuner:ピッチを合わせは通常、マウスピースの抜き差しで行いますが、これはネックにスクリューを付けてリングを廻す事により、ネックの長さを可変する事で微細なチューニングができる機構です。
主な使用プレーヤー:Chu Berry(チュ・ベリー) Lester Young(レスター・ヤング)
M Series (“Transitional”:1930~1935 “Naked Lady”:1935~1955)
Connの代表的なモデルで、上記の特長を継承し更に次の機能が追加され、主により操作性が向上しました。アルト~6M/26M テナー~10M/30M バリトン~12M (26M・30Mはカスタム仕様 “Connqueror”)
Bell Keys:LowB/LowB♭をアルト・テナーは左側、バリトン・バスは右側に統一しました。
Adjustable Thumb Hook:親指掛けが左右に自在にスイングして最適なポジションを保持する機構です。
Underslung Octave Key:主にオクターヴキーの曲がり防止です。
Table Key:形状変更とローラーの追加及びG♯連動となりました。
Double Socket Neck Joint:ネックのジョイント部を2重にし、息漏れを防ぐ構造です。
Locking Pivot Screws:キーのガタを無くす為、ポスト横にピボットを固定する留めネジを追加しました。
主な使用プレーヤー:Charlie Parker(チャーリー・パーカー) Dexter Gordon(デクスター・ゴードン)
1920年~1930年代はConn(コーン)がジャズサックスの市場を独占した状態でした。
又、1925年~1955年はConnの黄金期(Golden era)とも呼ばれています。
但し、ロールド・トーンホール等、Connの特徴的な機能が見られるのは1947年・シリアルナンバー320,000迄で、数多くのプロが使用していました。
Connサウンドの代名詞と呼ばれる中低音が特に素晴しく、確りと作られた軽めの管体から、芯のある骨太のストレートな音色と現行品には出せない音量が魅力です。